はじめての出張#3(東京駅にてvol.2)
はじめての出張#3(東京駅にてvol.2)
https://note.com/reitsuzuki/n/n84f280a02e07
出張初日にして今出張における最大のミッションと設定していた「初日の移動(新幹線の乗り換え)」が思ったよりイージーにコンプリートできた。 それはそれで良いのだけれど、僕と東京駅が長い戦いになるだろうと予想していたが故に、早朝の東京駅で一人、暇になってしまった。 ここからが今日の話。
新幹線の改札前。
改札の感じを実際に見てみて、やっぱり以前までの僕は、新幹線をたいそうなものだと思い過ぎていたことに気づく。
新幹線とは、要するに「ちょいと値段の張る”電車”」なのである。 この個人的な新幹線に対するイメージの改善は不等号で表現するとわかりやすい。
以前)電車<<<<<<<<<<新幹線<<飛行機 ↓ 以後)電車<<新幹線<<<<<<<<<<飛行機
以前までは、荷物検査とかあるんだろうな、とか、ゲートみたいなのを通るんだろうな、とか思っていた。そんなことは一切ないのです。
そんな電車(もう新幹線とは呼ばない)を、ホームで35分も待つのは馬鹿らしいと判断し、今は改札を通るのはやめよう。 そこらで時間が過ぎるのを待とう。
ただ、僕を侮っちゃいけないよ。
極度の方向音痴である僕は、犬をリードで繋いでおくように、長くても半径10mくらいの中でしか飼い慣らしてはいけない。 それこそ、本当に迷子になって、新幹線に乗れなくなってしまう。
改札前から、辺りを見回してみる。
東京駅というのは、先の看板の件もそうだが、ホスピタリティの鬼である。
所々にスタイリッシュな椅子が配置されていて、そこでおそらく新幹線の出発を待つ人たちがいる。
僕もそうしよう、ととりあえず椅子に向かった。
その間に、改札に向かって歩く人々とすれ違う。
新幹線に慣れきっているサラリーマンやら観光客やらがとてもかっこよく映る。
僕はまさに今日、新幹線というものへの錯覚資産を減らしていったわけであるが、この人たちは遥か前にそんな幻想を捨て去っていたのだろう。
行動量、経験値は、本質を見抜くための最大の近道なのかもしれない。
椅子は6個ほど並んでいた。
まだ1〜2個空いている。
ただ、こういう場合の空いてる1~2個って「ハズレ」の椅子であることが多いんだよなあ。
そう思いながら、空いている椅子に近づいてみると案の定、椅子は汚れていた。
ここに座るのはやめよう。
・・・
そもそも、改札からほど近い場所であって、人の往来も多く、気が休まらない。
椅子のあたりから、もう一度ぐるっと辺りを見回してみる。
すると、僕が乗りたい新幹線の改札の横っちょあたりから、下にグーっと降っている階段が目に飛び込んできた。
階段の壁面には下に向かって矢印が伸びていて、「グランスタ」と書いてある。
グランスタ東京!これテレビで見たやつだ。いろんなお店とかが入ってるやつだ。
それでも僕の「人気(ひとけ)センサー」が確かに下には人が少ない反応を示している。
本当に?グランスタ東京に人がいないの?
浮かんでくる予想とともに、淡い期待を寄せながら、下に降りていく。
その様はまさにトトロに会いに行くための秘密のトンネルそのものだった。
・・・
下に降りると、本当に静かだった。
今日、起きてから初めて呼吸をしたように、ふう、と息をつく。
案の定、グランスタ東京は、まだ開店していなかったようだ。
階段から程近く、軽い待合室のような、ベンチが並んでいる場所があった。
そこに、僕と似たような匂いのする人間が静かに座っていて、みな、時間が過ぎ去るのを待っていた。
「東京ぅにもぉ…nあったんだぁ…」
心の中の福山雅治が口ずさむ。
ここは安心するなぁ。ずっとここにいたい、とさえ思った。 新幹線の乗車まで、あともう少し。
元記事URL: https://note.com/reitsuzuki/n/n7c1d30c574cc 公開日: 2023-07-17 18:00
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