経年変化を楽しむ観点の革の色選びと、カメラ選び
経年変化を楽しむ観点の革の色選びと、カメラ選び
**
革が好きになると真っ先に買いたくなるのが茶。
なぜなら色味のムラがはっきり出るから。
確かに、ヌメ革が飴色になっていく様は、既に死んだ生き物の革にも関わらず、なお煌めきを放つように見える。 ここに、やはり生きていた、と思わせる力強さと共に、自分にパワーが宿る。
しかし、僕は一時期から黒の革を持つようになった。 いや、黒しか買わなくなったと言っても過言ではない。 黒い革のバッグに、黒の革靴、そして、黒のメガネケース、などなど。
なぜか。 革の色として茶より黒が面白い、という判断ではない。 革を「自分の身につけるものの一つ」として位置付け、トータルのコーディネートにより高い価値観を見出すようになったからです。
要はバランスを取ったんですね。 トータルのコーディネートに対して、革は黒が”望ましいだろう”というような判断。
仮にもし、僕が何かの革アイテムで茶を買ってしまったら、それを携えて歩くには、他のアイテムも全部買い揃えることになる。
話はこれで終わりじゃない。
確かに、革の色として茶より黒が優れいてると判断しての今のコレクションに至った、訳ではないものの、 最近になってみて、意外と革の色として黒は黒で面白いんじゃないか?と最近思うようになった。
黒い革靴に見る美しさとは、要するにモノクロ写真そのもののような気がしたのです。
別に、モノクロ写真に詳しいわけじゃないのであまりベラベラ喋れませんが、 僕なりのモノクロ写真の魅力は「白から黒の単一的な数直線の色のバリエーションだけで無限の表現を見ることで光について考えやすくすること」だと思っている。
普通、色というのはパレットにすると、3次元空間で捉えられるような、難しい世界。 photoshopでも、いろんな色を選べるが、あれは無理やり二次元にしているだけで、本当は3次元(明度と、色味と、色相)。
ただ、モノクロ写真においては、先にも述べたが白から黒へというたった1本の数直線上に乗っかっている色だけで、写ったものの全てを表現しているんですよね。 だから、モノクロという技法は、「光」について考えるときに、うってつけなんだと思う。
その点、黒色の革は、色味の変化はほぼない。少なくとも茶と比較してわかりにくい。 ただ、変化がまるでないか、というとそんなことはない。
使用量に伴って、皺などが刻まれていく。 この皺に、自分の靴との付き合い方が全部出る、と言っても過言じゃない。 つまり、「自分と革との付き合い方」について考えるときに、もはや茶の革に現れてくるような色味のムラはいらないのかもしれない。
その点で、モノクロ写真観に近いものを、最近黒い革に感じるようになった。
元記事URL: https://note.com/reitsuzuki/n/n8e5242314dbe 公開日: 2023-05-04 17:00
This line appears after every note.
Notes mentioning this note
There are no notes linking to this note.