スタバにて。

自分ではない誰かを呼び止めた声を、
自分に向けたものだと思ってしまう勘違い。
たまにありますよね。

そんなとき、
なんとなく、「予測変換作業」をすると思います。

かろうじて聞き取れた
母音あるいは子音の断片を聞き取れた順に思い返し、
それらを繋ぎ込んで、意味のあるワードを生成していく、あの作業。

そもそも、なぜ勘違いしてしまうかといえば、
結局のところ呼び止めの声が明瞭に聞き取れないことにあります。
ちゃんと聞き取れていれば、「これは自分に対する呼びかけでは**"ない"**」と判断できます。


先日のスタバでの出来事。

ドリップコーヒー
(最近、「ブリュードコーヒー」に名称変更したらしい)
を注文しました。

平日、1人でスタバに来店するとき、
僕はほぼ確実にこのドリップコーヒーを注文する。
まず安いし、レジでそのまま受け取れるので早いし、
日々コーヒーの種類も変わって楽しい。

僕にとって、
職場近くのスタバでドリップコーヒーを注文する行為は、
きっと目をつぶっても、耳を塞いでも商品を無事受け取れるだろう。
そう思えるほど身に染みついているルーティンだ。

どのタイミングで店員さんからどんな質問が来るか、完璧にわかる。

だからこそ、
ドリップコーヒーを注文しているときの僕は、
まるで泳ぎながら寝ているマグロのようである。

立って歩いていて、店員さんと話しているけれど、
その脳は完全に休んでいる。


その日も、僕は確定したルーティンに任せて、
我が身をオートパイロットさせていた。

メニューを注文し、
お持ち帰りであることを伝え、
スターバックスアプリでQRコードを見せる。

1つ1つの作業に一切の脳が働いていない。
植物人間さながらのモーションだ。

店員さんがスキャンをしている間、
別の店員さんがコーヒーをカップに注いでいる。

その様子をぼーっと眺めながら、
声なき声でつながっている店員さんの連携プレーに気分よく思う。

ホットコーヒーが出てきた。
コーヒーを手に持つ。スリーブ越しでもやや熱い。
店内を後にする。

そのときだった。

「お客さま………!」

タイミングが絶妙だったので、
自分のことかと思って振り返ったが、違ったようだった。

店員は別のお客様に向かって呼び止めている。

僕は再び前を向いて歩き出すことにした。

こういった勘違いはよくあるもの。

とはいえ、さっき店員さんはなんていっていたんだろう。

というのも、僕の脳はなぜかオートパイロット的に、
あの「予測変換作業」を自走的に進めていた。

断片的に聞き取ったわずかな母音と子音を繋ぎこみ、
意味を持つキーワードを紡ぎ出していく。

結果、僕の脳みそは、
ある1つのキーワードを弾き出していた。

「お客様、(シャカイノマドが…)!」

「社会の窓?」

思わず、店から少し離れたのちに確認をしてしまった。
うむ、ちゃんとチャックは閉まっている。

あの女性店員は、
呼び止めた男性客に、本当に社会の窓、と伝えたのだろうか。

そうでなければ、逆になんといっていたのか。

社会の窓で韻を踏んでみてほしい。
スタバで店員さんが言いそうなことで。

prompts

お任せください。
「社会の窓(しゃかいのまど)」で韻を踏んで、スタバの店員さんが言いそうなことです。
「チャイのホット」

gemini

あ、これや。