知性のどん底のその下で

「大きな栗の木の下で」みたいなタイトルにしてみました。

https://youtu.be/YodSFCueJOc?si=K79LCDCHP2_oX8TB

ハステとワステ、名曲だよなぁ。

当時、知性のどん底を守っていたのは確かに彼女だった。今は誰なんだろう。パッと思い浮かぶスターはいない。
しかし、あの日の土曜日に関していえば、それは間違いなく彼だった。
サビ冒頭、「カワエー」を言い換えて歌いたい。

先日、カラオケオールをした明け方のこと。
僕は友達と2人で彼の家に向かっていた。

その日は、僕より彼の方が酔っていた。近年見たことないくらい気持ちよさそうに出来上がっていた。朝6:00の町を2人で歩く。

階段に気をつけろよと言いながら、僕も慎重に階段を降りる。
朝日がゆっくりと顔を覗かせようとしていた。

階段を降りながら、友達が「なんか遠くが燃えてないか?」と漏らした。

「確かに、まだこの時間だと日上がらないんだな」。

「火事か?」

「ん?」

「向こうが赤いから」

「今、朝だよ?」

「あれ、終電で帰ってきたのに、朝なの?」

「俺たちがのった電車、終電じゃなくて、始発だぜ?」

「え?どういうこと」

「俺たち、朝までカラオケしたじゃん」

「あぁ、そうだった」

え、人ってこんなにアホになれるの?

この時、全世界における知性のボトムは間違いなく彼であったに違いない。

僕だって眠い。木曜の夜からまともに寝てないんだもん。声はガラガラ。
そんなコンディションだったから、そのときは全然笑えなかったが、今思い返すと人生でもそうない勘違いだったなと思う。

というか、彼、この前にも、最寄駅に着いたのに乗り換え待ちでベンチに座ってましたからね。

「気持ち悪いん?」

「いや、乗り換え…」

「乗り換え?」

「うん」

「最寄り、ココじゃなかったっけ?」

「あ、ここか」

朝起きて聞いてみると、綺麗さっぱり忘れていたそうで。

きっと心優しい神様が、彼からこの辺り数時間の記憶を削除してくれていたのだろう。
そら、こんな記憶覚えさせていたら情けなくて、恥ずかしくて、生きていけないもんな。

その日、僕が見たのは間違いなく知性のどん底だった。
おい友人、そこには何がある?
上を見れば人間たちが、台湾のランタンのように無数に浮かんでいるのだろうな。

でもお前は上をみようとするな、下を見ろ。
知性のどん底の、その下には何がある?

お前だけが、足をつけた、そこに広がるダンスホールを見せてくれ。

始発が夜に走る世界。
最寄駅はどこかへのトランジットステーション。
面白い世界生きてるじゃねーか。

https://youtu.be/U2Z9TsaHNzI?si=t84UzZPVLARF4msG


元記事URL: https://note.com/reitsuzuki/n/ne9848b2fe828
公開日: 2023-12-21 18:00